越してきたこの家のご近所さんたちは、ともすればお節介にもなりがちだけれど、大変親切で、あたりさわりのない付き合いはできなさそうだ。つき合うのならディープにならざるを得ない。

甘いものやしょっぱいものを物々交換しながらゆるやかな無駄話で時を過ごし、孫が退屈しているようなら預かり我が子の扱いをする。クマとワニの吠え吠え攻撃にも「おっはよ。今日も頑張ってるか」とどこかから話しかける声がして、うるさいのに優しくしてくれてありがとうと胸の内で頭が下がる。知らぬ間に「お互いさま」の世界へと足を踏み入れていた。

なにも持たない、むしろ寄る辺ない身の上の今、失って初めてわたしは共同体の温かみを知る。前から知っていたのだけど、今のようにあとから思い出して「くすり」と笑うような付き合いができていたかどうか。なんでも自分でやろうとがんばってはみたものの、荷物によろけ、さしのべられた手に気づかぬまま通り過ぎてしまったのかなぁと振り返る。かわいくなかったあたし。

今朝は久しぶりに悲しい。

なんでだろうな。心の中の泉をのぞき込む時期が訪れたのかもしれない。車のことが整って(あと10日ほどで片が付くだろう)家庭訪問などが終わったら、仕事を始めるつもり。呼吸を整えて進もう。

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