メジロとヒヨドリとわたし

親方は野鳥を呼ぶのが好きだ。ポーチに毎朝鳥の餌を撒く。大体30羽ほどのスズメがそれを食べる。ベニカナメの植込みに蜜柑を刺す。主にシジュウカラやメジロなどのかわいい系の鳥を喜ばせるためだが、ヒヨドリがギャングさながらにやってきては蜜柑を奪い取っていく。その食べかすが道に落ちていたりすると近所の人に悪いなぁと思うので、ヒヨドリと知恵比べをすることにした。

まずはヒヨドリが掴まれないような細い枝に蜜柑を刺してみた。これは全然だめ。案外あの鳥は身軽なので、どこに置いても簡単に取る。次に窓に近い西洋人参木の枝に刺した。警戒して近寄らないだろうと思ったが、警戒心はあまりないらしい。らくらくクリア。

そして昨日。

植物を飾るための鳥かご（写真参照）に蜜柑を入れた。こうすれば、小さい鳥は中に入ることができても、ヤツらはだめだろうと思って。設置して10分もしたらメジロが中に入って蜜柑を啄み始めた。ヒヨドリは近くの百日紅から滑空してきてメジロを追い出して、さぁ自分が、と思ったようだが、残念でした入れません。

かれこれヒヨドリとの知恵比べはのんびりのんびり1カ月ほどしていたので、喜びのあまり、ふっふっふっと意地悪笑いをもらしたわたしだが、ものの1時間くらいでまた勝負に敗れてしまった。鳥かごに渡した蜜柑付きの小枝があの丈夫そうなくちばしにグイッと引っ張られて地面に落下。ヒヨドリは蜜柑を加えてひゅーんとどこかへ飛んで行った。

先ほど小枝を針金に変更してきた。

さぁヒヨドリくん、今度はどうする？