親方の日曜日

2012年1月22日 日常
日曜日。珍しく親方が出かけず家にいた。いつものことながら掛け声は威勢がいい。「さぁ!マンションの掃除の仕上がりを見に行かなくっちゃ!」「今日どうしても行っておかなくちゃ!」「さぁ!ぼちぼち行くぞ!」「さぁ、今月中にあそことここを仕上げて、クロス屋入れて!」「明日はペンキ屋がくるからな!」。これを何往復もするのだ。慣れないうちは「え!もう出かけるの?まだお弁当ができてない!」と焦りまくり、それなのに午後になってもベッドにもぐりこんだままの親方に何度も肩透かしされたものである。親方自らを鼓舞している掛け声なので、わたしが右往左往する必要はなく、お弁当だけ7時までに作って身支度だけを整えておけば、万事OKなのだった。

今日は三時半を過ぎても動けない様子だったので(疲れているのでしょう)どれひとつ付き合ってあげましょうと思って「じゃあわたしも一緒に行くわ」と声を掛けた。化粧を直していると「あーもう三時半になっちゃったー」と今度は時間を気にする様子。さっきまでテレビを見てウダウダ言っていたのに。娘らとそっと顔を見合わせてぷぷっと笑う。

これまで掃除を請け負っていた人が年老いたので、今回のハウスクリーニングは、わたしが探して仕事の依頼をした新規の業者だ。前回の一戸建て掃除のときは、水道屋さん紹介の業者に入ってもらったが、本当にひどい仕上がりで、支払いをためらうほどだった。水道屋さんの顔をつぶすわけにいかないので、あまりぶーぶーも言えず、いやな思いをしたのだ。

おそるおそるドアを開けてみると、よかった!満足な出来。まぁスケルトンの工事(全部の間取りや設備を取り払い、一からやり直しのリフォーム)だったので、新築と同じ状態からの掃除、それほど神経を使ったり、複雑なテクニックは必要じゃなかったと思うけれど、ワックスの材質や、窓枠や網戸の細かな木くずの取り残し、シンク内の水滴跡など、気になるポイントを全てクリアしてくれていた。この業者さんを探し当てたあたしの顔も立つってもんだ。

帰り道、自衛隊の敷地に見え隠れするきれいな夕日に誘われて、佐島マリーナに寄り込む。ちょうど太陽が海へ沈む時刻。夕日はさみしいとか言うけれど、そんなことはない。今日は来ないで!と叫んでも必ずまた登ってくるのが太陽なんだから。

ふと視線をずらすと、見覚えのある建築物が。

おもちゃの博物館?で有名な北原照久邸近くに立って、夕日鑑賞していたのだった。有名人宅巡りが大好きな親方は大満足のいちにちだったご様子。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索